きっとシステムレビュー

TERRATHEGUNSLINGER


Reviewer:万華鏡

0−0 最も言いたいこと

  銃と魔法のファンタジー
  テラ・ザ・ガンスリンガー

それは、WILD WILD WILD WEST を目指す 人間達の物語

 

 

                                        完

 

 

 

 

もしかして、ここで終わったらまずいですか? そうですか
じゃ、もう少し、

 

 

 

 

世界観

1−1 歴史

遥か昔、人々は新天地を求めて旅立った、そして彼らは見つける、第2の故郷を。
その名は惑星テラ、そして流れる事、幾星霜。
自分たちが宇宙からきたという事実も忘れられ、その当時の技術も失われた。
残ったのは、飽くなき探究心。

 

そんな時代に一つの転機が訪れる。前人未到の大山脈「ザ・マウンテン」
そこを掘削してつくった大トンネルその向こうには果てしない荒野と
それ以上の可能性が存在した。
ワイルドワイルドワイルドウェスト〜大西部〜である。

 

人々は今旅立つ、未知のフロンティアへと。
     

 

1−2 雰囲気


このテラ・ザ・ガンスリンガー、西部劇的な世界をベースに、魔法と超科学を足して
割るのを忘れたような世界観です。
そこにエッセンスとして、サムライすらも出てきます。


街の安酒場前でガンマンが決闘を始め、それを止めるために悪魔が召喚される。
高額の賞金首を仕留めようと、バウンティハンターがガトリングガンを見舞い、
対して、賞金首のオートマータが鋼鉄の体で弾丸の雨を耐えきる。


そんな事件が起きても何の不思議もない世界です。

そんな世界を、多くの人間が未知のフロンティアを目指していく。

 

1−3 大陸横断鉄道


では、テラ・ザ・ガンスリンガーの世界観説明において
外すわけにはいかないものを紹介しましょう。


それは、大陸横断鉄道。この惑星テラの東部の終わり、つまり東部の西端にある
巨大山脈「ザ・マウンテン」から始まり、
未だ見ぬ西部の終わりめがけて走りつづける、巨大列車。
その規模は動く都市と呼んでも差し支えなく、さらにこの列車は新天地においては、
解体されて新たなホームタウンの材料とされる。

 

「1車両高さ14ヤード 幅11ヤード 長さ13ヤード 軌道を2本使用する化け物列車
 これが20両連結しウェストエンドを目指して突っ走る。オリハルコンと錬金術がなしえた
 人類最大の移動機関! 1万人を超える開拓者を運ぶ現代の『箱舟』!
 フロンティアの象徴 大陸横断鉄道!!」

                                ある男の台詞より

 

 

プレイヤーキャラクター(以下PC)の立場

2−1 基本設定


テラ・ザ・ガンスリンガーにおいてPCは大陸横断鉄道に乗り込み、大西部を旅します。

あるものは、一攫千金を狙い。
あるものは、仇を追い求めて。
あるものは、逃亡の場として。
あるものは、冒険心に従って。

 

そんな一見何の共通点もない。しかし大西部を目指したがゆえに
時を同じくする人間達、彼らこそがテラ・ザ・ガンスリンガーにおいての
PCであり、NPCであるのです。

 

2−2 旅人ゆえに


PC達にとって、大陸横断鉄道が止まる駅は目的地ではなく、
あくまで中継点、一時の休憩場所でしかありません。
ですが、運命はたいていの場合において彼らを様々な悲喜劇の巻き込みます。

 

その様な騒動で知り合える街の人たち、
しかし、旅人であるPCにとって滞在できるのは、次の発車警笛まで。
そうやって数多くの出会いと別れを繰り返しながら遥か西を目指すPCたち。

 

彼らには本当に騒動がよく似合う。

 

2−3 呼び方


ここまでプレイヤーキャラクターというTRPGにおいて一般的な呼称を
使用してきましたが、テラ・ザ・ガンスリンガーにおいてはルールで別の
呼び方が決められています。

 

それは、「キャスト」 これこそが正しいPCの呼称です。(以下キャスト)

 

この呼び方が示す通り、キャストたちは旅人であるのと同様に、
いやそれ以上に、見えざる観客たちに対し劇を演じる、物語の役者なのです。

 

 

システム

3−1 判定


皆さんの知っているTRPGはそのほとんどがダイスを使用して判定を行うでしょう。
ですが、このテラ・ザ・ガンスリンガーは異なり、判定にトランプを用います。


判定方法としては、よくあるTRPGと大差ありません。

「能力値」+「ダイスの目」=「達成値」のところが、
「能力値」+「トランプの手札の数字」=「達成値」となるのです。

そして、「達成値」が「目標値」を超えたか否かで
成功したか否かが、決まるのです。

このシステムの最大の特徴は、ほとんどの判定においてプレイヤーはキャスト
が判定に成功するか否かをコントロールできるということです。


これによって、キャストをより運命的な行動に導く事が可能となり、
物語は厚みを増していくでしょう。

 

3−2 カラミティ・ルージュ


判定の話が出たところで、ファンブルの話を。


このテラ・ザ・ガンスリンガーにおいてファンブルというものはディーラー
(GMのこと以下DL)が握っています。
それは紅いジョーカーをプレイヤーに手渡すだけで、キャストの判定は失敗となり、
DLの用意した騒動に巻き込まれていく。

 

例を出すならば、

キャスト「こんな話はごめんだ。 さっさとずらかるか。」

DL (カラミティ・ルージュを差し出して)
    「が、自慢の逃げ足も調子が悪く、気づいたら相手の親分
     を踏みつけていた」

このカラミティ・ルージュは不条理を意味し、これを渡されることは
そのキャストが事の大小はおいて、何らかの事件に巻き込まれることになる。


では、それは悪い事か? いや、テラ・ザ・ガンスリンガーにおいてそれは
明確に『よいこと』である。
何故か? 理由は簡単だ。 どんな名役者も舞台が無ければ輝くわけが無い。
このカラミティ・ルージュは舞台にあがるための階段であると言える。

 

3−3 フェイトとパワーチップ


テラ・ザ・ガンスリンガーにおいてキャストを作成する際、
フェイトというもの設定しなければなりません。
フェイトとはキャストの目的や信条を表すものです。
そして、判定の際にこのフェイトを上手く表現できれば
パワーチップという、ボーナスポイントを得ることができます。

 

例を挙げるなら、「西部への布教」というフェイトをもった神父が
説得のシーンで、「神は全てを許します、そのようなことはお止めなさい」
と言えば、フェイトを上手く表したということで、パワーチップを得られます。

 

この二つの要素は、テラ・ザ・ガンスリンガーのシステム的な根幹をなしている
と言っても過言ではなく、この二つを積極的に使用すればするほど、
キャストは生き生きと劇を演じきって見せるでしょう。

 

3−4 財産


ここまで、散々述べてきましたがテラ・ザ・ガンスリンガーのキャストは
大陸横断鉄道の乗って大西部を旅する人間です。
そして、大陸横断鉄道に乗るにはお金が必要です。


ここまで書けば皆様お気づきでしょうが、テラ・ザ・ガンスリンガーにおいて
多額の借金を背負い、どうにもならなくなる状況は、実質のGEME OVER
そのキャストを以後使用不能になります。


そして、テラ・ザ・ガンスリンガーにおいて最も恐ろしいのは
スキルを使用すると多額の金が浪費されるという事実。
金欠の恐怖に怯え、本気を出さない(出せない)キャストって時々いますね。

 

 

 

 

 

さらにいろいろと
テラ・ザ・ガンスリンガー

※ このX番号のページはすべてネタです。

X−1 ジョン=スミス


テラ・ザ・ガンスリンガー素敵ルール
アクト(セッションのこと)開始時に名前の無いキャストはすべてジョン=スミス
と呼ばれる。これに一切の例外は無く、例え初対面だろうが、別の名を名乗ろうが
ジョン=スミスと呼ばれる。


例 「表へ出な、ジョン=スミス」
  「待て、俺は名乗ってねえぞ! というかそんな名前じゃねえ。」
 「何を言っているジョン=スミス、そんな言い訳でこの場を誤魔化せると思うなよ」


こんな感じ。

皆さん、名前はちゃんとつけましょう

 

X−2 死んだ方が………


人間は強い。例え銃弾をうけても、圧倒的な恐怖にのまれても、戦える。

だが…………

 

全身打撲、大出血、両腕貫通、胸部重症、腰部損傷、腹部貫通、
両目損傷、発声器官重症、両肩部貫通、神経麻痺、脚部貫通、
さらに、白昼夢、幻覚、悪夢、恐怖、感覚消失。

 

テラ・ザ・ガンスリンガーにおいて、このダメージは生きています。

 

そしてなんと意識を保っています。

 

いや、実はこのゲームにはHPというものが無く、致命傷を受けるまで、
具体的には、頸部切断、心臓貫通、四散、魂魄消失、等を喰らわないと
生きてしまっているんです。

まぁ、お前ら、強く生きろよ。

 

 

X−3 ロケットレンジャー


ロケットレンジャーというのはテラ・ザ・ガンスリンガーにおける
クラスの一つで最強クラスの戦闘力と破格のコスト(要は金がかかる)
で知られています。

 

こいつらは、かつての南北戦争最強兵器、ロケットレンジャースーツ
というパワードスーツを装備して戦うんですが………

このスーツの戦争時における運用方法は、まず人間が着込んで、次に中が空洞の砲弾に
乗り込み、そしてそれを超巨大砲で敵陣地に打ち込むという意味不明な素敵ウエポン。

 

お前ら、死ぬだろ!? それ!! 
ていうか、陣地に撃ち込めるんなら、そのまま連続で撃ち込めよ、通常弾を!!
人間を撃つな! 人間を!!

 

 

 

レビュー

0−1 では多少客観的に

このテラ・ザ・ガンスリンガーというゲームは中々評価の分かれるTRPGです。

ロールプレイ補助システムである、フェイトとパワーチップ。
トランプという有限乱数を使った判定方法。

システム的にはこの二つが特異であると言えるでしょう。
まず前者においては、「そもそもロールプレイをするのにそんなものは必要ない」
という意見や、「いかにTRPGとはいえ、そこまでロールプレイにこだわりすぎるのは
いかがなものか」等の意見も出てくるのではないでしょうか?

 

そして後者、これには「カラミティ・ルージュ」「キャストという呼称」とも関連して、
TRPGの演劇的な要素を強めていますが、逆に言うとシミュレーション的なもの
を減少させている、という見方ができます。

 

つまるところテラ・ザ・ガンスリンガーは役者を演じて物語を作るということに
全力を傾けているため、それ以外のことをするのが、
少なくとも他のTRPGに比べて)難しくなっているのは事実です。

 

この傾向はテラ・ザ・ガンスリンガーを世に出したFEAR社の特徴ではありますが
それが特に強く出ている、というのが個人的な感想です。

 

 

0−2 最後にやっぱり言いたいこと

ここからは執筆者の言いたいことを少し

ここまでいろいろと書きました。その中でシステムの紹介やら何やらもしました。
それをぶち壊すうよですが。

 

ほら、怪しげなものいっぱいの西部っぽい世界を、馬鹿でかい列車で旅する。
それだけで大満足!! 
あとはもう適当に!! 

 

ルールが嫌い? だったら適当に変えちゃえば?

意外と、フェイト無くして、トランプ使わずにやってもいいかもよ?

 

 

最初に書いたとおり WILD WILD WILD WEST さえ目指してりゃ
テラ・ザ・ガンスリンガーだって。

                                         Fin