ロードス島戦記RPG
執筆者:雪ヶ瀬 白夜
0項 前書き
さて、今回のシステムレビューは、私、雪ヶ瀬 白夜(ゆきがせ びゃくや)が担当させていただきます。
私が今回紹介するのは、題にあるように、彼の有名なロードス島戦記のTRPGです。と言っても、今回取り上げるのは、ソード・ワールドの追加サプリメントの方ではなく文庫本サイズで出版されているものを紹介したいと思います。
この作品は、私の魂とも呼べる作品で、これをとられたら、雪ヶ瀬は泣き叫んで燃え尽きるくらい、この作品は大きなスペースを占めています。
1項 世界観
ロードス島戦記RPGは、オーソドックスな中世ファンタジーの世界です。そこにはゴブリンやオークから、あのドラゴンまで、いろいろなモンスターがいます。そんな彼ら(或いは彼女ら)と戦う事もあるでしょうし、また、金銀財宝や封印された魔術書を見つける事もあるでしょう。そんな世界です。
さて、内容の紹介ですが、魔法戦士リウイやリプレイなどでお馴染みのソード・ワールドの舞台、アレクラスト大陸。架空世界フォーセリアにあるアレクラスト大陸の南に、人々が「呪われた島」と呼ぶロードス島があります。魔物が跳梁跋扈し、戦乱が吹き荒れるが故に「呪われた島」と呼ばれます。
有名な書き出しをアレンジして書き出しました。これだけでも、ある程度の世界観の説明は出来ますが、もう少し詳しく説明するならば…
ロードス島。そこは、モンスターが数多く生息し、多くの戦乱が起こった島です。6つの大国と、無数の小国が存在し、同盟関係を持ったり、敵対関係になったりしています。
また、神話時代の終わりに、神様の力によって、アレクラストとロードスは切り離されています。そう、元々、アレクラストとロードスは地続きだったのです。
また、ロードスでは、約50年の間に魔神戦争、英雄戦争、邪神戦争と言う3つの戦争が発しています。
詳しい事を書くと長くなるので、ここでは割愛させていただきます。どうしてもと言う方は、小説で読んだり、ビデオを借りて観賞するなりしてください。
2項 システム
システムとしては、1つ目にダイスです。主に10面ダイスと6面ダイスを使います。他に、4面ダイスや8面ダイスも使いますが、こちらは主にキャラクター成長の時しか使いません。
また、ロードス島戦記RPGでは、%ロールが使われています。%ロールと言うのは、主に命中判定や回避判定のときに用いられる判定方法で、10面ダイスを2つ使って、片方を10の位、もう片方を1の位に見立てて、目標となる値以下を出すと成功となる判定方法です。この%ロールと言う判定方法は、100%を上限としています。
二つ目に世界観の説明のところで触れたように、時代設定が出来るということが挙げられます。小説「ロードス島伝説」で語られた魔神戦争。OVA「ロードス島戦記」の舞台である英雄戦争。TVアニメ「ロードス島戦記‐英雄騎士伝」の舞台、邪神戦争。
これらの時代で遊ぶことも出来ますし、オリジナルの時代を作って遊ぶことも出来ます。たとえば、同じグループSNEから出ている、小説やリプレイで出ている『クリスタニア』関係と関連付けたいために、邪神戦争から100年後のロードス島を舞台にしてもいいわけです。
3項 キャラクターが出来るまで
一通り説明も終わったので、実際に1レベルのキャラクターが出来るまでの手順を見てみたいと思います。
1 まず種族です。人間、エルフ、ドワーフ、ハーフエルフの4つから選びます。「ソード・ワールドで選べたグラスランナーはどうしたんだ?」と思われるかもしれません。実は、グラスランナーは、プレイヤーキャラクターに選べるのですが、ロードス島には元々いない種族なので、プレイヤーキャラクターにするには、システムに十分慣れてから選ぶ事をお薦めします。
人間以外の種族には、なれない職業というのが設定されていて、なれる職業から選ばなければいけません。また、ロードス島戦記RPGには、種族によって、能力値にプラスやマイナスの修正がかかってきます。
2 種族が決まったら、次は能力値です。7つの能力値(筋力、耐久力、敏捷力、器用さ、知力、幸運、魅力)に、それぞれ3D6を振って、出た目の合計値に先ほどの種族修正を加えます。それが最終的な能力値です。
この時、能力値が気に入らない場合があるでしょう。最終的にはGM判断ですが、私でしたら、平均9以下になったら振りなおさせています。
3 能力値が決まったら、職業を決めます。戦士、騎士、盗賊、魔術師、司祭、精霊使いの6つから選びます。
種族のところで話しましたが、人間以外の種族は、なれる職業となれない職業と言うのが設定されています。なれる職業の中で、自分の能力にあった職業を選びましょう。
4 職業が決まったら、HP(ヒットポイント)とMP(メンタルポイント)を決めます。決め方は…
HP D4〜D10+耐久力
MP D4〜D10+知力
となります。注意点としては、職業によって使うダイスが変わってくる、と言う事です。
5 おっと。大事な事を忘れていました。親の職業、出自です。これによって、自分の親がどんな職業で、親からどんな特技を教えてもらったのかが決まってきます。
このときに、特技ポイントと言うものが手に入ります。これは、自分がなりたい職業になるまでに、自分がどれだけ努力して特技を身に付けられるかを、ポイント化したものです。
特技ポイントの使い方は、特技の習得のときに説明します。
6 システムの項で説明しましたが、ロードス島戦記RPGでは、%ロールを使っています。使うところは技能と呼ばれ、それぞれ戦闘、知覚、教養、運動、操作、抵抗と分かれています。職業によって、得意な分野が違うので、職業ボーナスと呼ばれる数値を足すことで、職業の差異を作っています。
技能の基本となる数値を求めます。算出式は…
戦闘技能…(筋力+敏捷+器用)÷3+職業ボーナス
知覚技能…(知力×2+幸運)÷3+職業ボーナス
運動技能…敏捷+職業ボーナス
操作技能…(知力+器用×2)÷3+職業ボーナス
教養技能…知力+職業ボーナス
抵抗技能…(耐久+幸運)÷2+職業ボーナス
となります。
7 ここまで来たら、あとは特技と特性値を決めるだけです。
特技は、種族や職業によってとりやすいもの、とれないものが決まっています。このことを考慮して、特技ポイントを使って特技をとっていきます。
特性値は、受け率、回避率、通常移動、全力移動、ダメージボーナスの5つに分かれています。
何故、特性値を最後に持ってきたかというと、上記の受け率〜通常移動にすべて特技が絡んでくるからです。
話を少し戻しますが、特性値の求め方は…
受け率…戦闘技能の数値÷3+〈受け〉の特技レベル×5
回避率…敏捷+〈回避〉の特技レベル×5
通常移動…敏捷+10+〈移動力〉の特技レベル×5
全力移動…通常移動×4
となります。ダメージボーナスに関しては、ソード・ワールドの世界のものに準じますので、ここでの説明は省略させていただきます。
4項 ロードスのゲーム感覚
ロードス島戦記RPGは、王道のヒロイックファンタジーです。それだけに、冒険者(プレーヤー)の数だけ英雄が生まれます。
どのTRPGを選んで遊ぶにしろ、これだけは言えます。TRPGでは、キャラクターを作った瞬間から、プレーヤー全員が英雄候補生になるのです。
ロードス島戦記RPGも例外ではありません。ロードス島戦記RPGを遊ぶプレーヤー全員に、英雄になるチャンスが与えられるのです。
「私は英雄になんてなりたくない」と思う人もいると思います。筆者である雪ヶ瀬自身もそうですから、その考えは否定しません。ただ、これだけは覚えておいて下さい。名脇役がいなければ、主役が輝かないこともあるのです。
この項目の冒頭と矛盾したことを言いますが、いくらプレーヤー全員が英雄になれるからといって、全員が全員、自己主張ばかりしていたら、駄作になるものもあるということを覚えておいて欲しいのです。
5項 締め
私、雪ヶ瀬は、ロードス島戦記RPGだけに限らず、TRPGというものは、苦悩や冒険を楽しむものと思っています。
ただ、私としては、戦闘だけですべての物事を解決してほしくないのです。力だけが解決法ではないのですから、会話で説得するということも出来るわけです。それ故に、システムレビューのトップを飾った菊池氏には、共感できる部分があります。
また、ロードス島戦記コンパニオンの頃から比べると、ルールが詳しくなっています。人によって好き嫌いの出るゲームになっていますが、私は、前書きに書いた通り、LIKEを通り越してLOVEの域まで達しています。
悪い言い方をすれば中毒症状ですが、それでも私は、このシステムがどうしようもなく大好きです。